【結論】ルンバの床拭き、洗剤は必要?公式見解と基本的な考え方
「うちのルンバ、水拭き機能があるけど、洗剤って使った方がいいのかな?」
「いつも水だけで掃除してるけど、本当にキレイになってるかちょっと不安…」
吸引だけでなく、水拭きまで一台でこなしてくれる賢いお掃除ロボット「ルンバ コンボ」シリーズ。せっかくの高性能モデル、その能力を最大限に引き出して、いつでも床をピカピカに保ちたいですよね。
結論から言うと、ルンバの床拭きは水だけでも十分キレイになります。しかし、キッチンの床のベタつきや、素足で歩いた時の皮脂汚れまでスッキリ落としたいなら、iRobot純正の床用洗剤を使うのが断然おすすめです。
そして、この記事で最も強くお伝えしたいのは「絶対に、純正品以外の洗剤(中性洗剤を含む代用品)は使わないでください!」ということです。
この記事を最後まで読めば、なぜ純正洗剤が推奨されるのか、水だけの場合とどれくらい仕上がりが違うのか、そして安易な代用品がなぜあなたのルンバと床を危険に晒すのか、その全ての理由が明確に分かります。あなたの大切なルンバと快適な暮らしのために、正しい知識を身につけていきましょう。
iRobot社の公式見解は「水、または認定された洗浄液のみ」
まず、ルンバを開発・販売しているiRobot社の公式な見解を確認することが重要です。公式サイトや取扱説明書には、一貫して「タンクには水、または認定されたiRobot床用洗剤のみを入れてください」といった旨が記載されています。
これは、ルンバがただの機械ではなく、無数のセンサーや精密なポンプ、細いチューブなどで構成された非常にデリケートな精密機械だからです。「基本は水でOKです。もし洗剤の洗浄力を加えたいなら、私たちが動作を100%保証している純正品だけを使ってくださいね」という、開発者からの強いメッセージと受け取りましょう。認定されていない洗剤は、これらの繊細なシステムに予期せぬ悪影響を与える可能性があるため、使用が固く禁じられています。
基本は「水だけ」で十分な清掃能力を発揮
「じゃあ、やっぱり普段は水だけでいいのかな?」と思った方、その通りです。心配する必要はありません。
ルンバのコンボモデルは、ただ水を床に広げているだけではありません。内蔵されたポンプが適切な量の水を供給し、マイクロファイバー製のクリーニングパッドに常に水分を行き渡らせます。そして、機体の重みを利用して適切な圧力でパッドを床に押し付けながら走行することで、物理的に汚れをこすり落とす仕組みになっています。
この「加圧式」の水拭きシステムと、汚れをしっかり絡め取るマイクロファイバーパッドの相乗効果により、水だけでも日常的なホコリ、髪の毛、軽い食べこぼし、床のザラつきは十分に除去できます。特に、毎日タイマーでルンバを稼働させているご家庭であれば、頑固な汚れが蓄積しにくいため、水拭きだけでも十分にサッパリとした清潔な床を保つことができるでしょう。
こんな人には「純正洗剤」の使用がおすすめ!
では、どのような場合に純正洗剤の真価が発揮されるのでしょうか。以下のような悩みや希望をお持ちの方には、純正洗剤を導入することで、お掃除の満足度が劇的に向上するはずです。
- キッチンの床に飛び散った油や調味料のベタつきが気になる
- 夏場など、素足で歩いた時の皮脂汚れを根本からスッキリさせたい
- 小さいお子さんの食べこぼしや、ペットの足跡を衛生的に保ちたい
- 梅雨の時期など、床のジメジメ感を解消してカラッと仕上げたい
- 掃除後に、ほのかで爽やかな香りに包まれてリフレッシュしたい
- 来客の予定があり、リビングの床を完璧に磨き上げておもてなししたい
これらの項目に一つでも当てはまるなら、ぜひ一度、純正洗剤がもたらすワンランク上の仕上がりを体験してみてください。
水だけ vs 純正洗剤!仕上がりはどれくらい違うのか徹底比較

「水だけでも十分と言うけど、洗剤を使うと具体的にどう変わるの?」その違いは、日々の暮らしの中で明確に体感できます。ここでは、特に違いが分かりやすい3つのシーンで、その仕上がりを徹底比較してみましょう。
| 比較ポイント | 水だけで拭いた場合 | 純正洗剤を使った場合 |
|---|---|---|
| 素足のサラサラ感 | 表面のホコリが取れてサッパリする | 皮脂汚れまで落ち、床本来のサラサラ感が復活する |
| キッチンのベタつき除去 | 軽いベタつきは取れるが、油分が少し残ることも | 油汚れを分解し、一度でキュッと音がするほどスッキリ |
| 掃除後の香り・匂い | 無臭。部屋の匂いは特に変わらない | 清潔感のある爽やかな香りがほのかに広がる |
比較1:素足で歩いた時の「サラサラ感」
掃除後のフローリングを素足で歩いた時、その違いは最も分かりやすく現れます。
水だけの場合:
床表面のホコリや髪の毛が物理的に除去されるため、ザラつきはなくなり、十分にサッパリとした感触が得られます。しかし、目には見えない皮脂や油分の膜が薄く残っていることがあります。
純正洗剤を使った場合:
水拭きだけでは落としきれない、ベタつきの原因となる皮脂汚れまで洗剤の力で分解・除去してくれます。その結果、キュッキュッとした感覚に近い、一枚膜が剥がれたような「素肌の床」を感じられます。この素足が喜ぶサラサラ感は、一度体験するとやみつきになるかもしれません。
比較2:キッチンの床の「油汚れ・ベタつき」
料理中に飛び散った油や、食べこぼしなどで最も汚れやすいキッチンの床。ここは洗剤の力が最大限に発揮される場所です。
水だけの場合:
ルンバが何度も往復すればある程度のベタつきは軽減されますが、油分を完全に拭き取るのは難しく、掃除後も角度によっては床が鈍く光り、少しヌルっとした感じが残ることがあります。
純正洗剤を使った場合:
洗剤に含まれる界面活性剤が、水と油を混ぜ合わせる「乳化」という働きをします。これにより油汚れを床から浮かせて分解するため、一度の掃除で驚くほどスッキリ。まるで、固く絞った雑巾でしっかりと水拭きした後のような、クリアで清潔な仕上がりを実感できるでしょう。
比較3:掃除後の「香り・匂い」
お掃除の仕上げとして、香りも大切な要素です。
水だけの場合:
当然ながら無臭です。床に染みついた嫌な匂いが軽減されることはあっても、積極的にお部屋の空気をリフレッシュする効果はありません。
純正洗剤を使った場合:
iRobotの純正洗剤は、専門の調香師によって開発された、清潔感のあるフレッシュなボタニカル系の香りが特徴です。掃除が終わって部屋に戻ると、ほのかで爽やかな香りが広がり、気分までリフレッシュさせてくれます。香りは強すぎず、ペットや小さなお子さんがいるご家庭でも心地よく使えるように絶妙なバランスで設計されています。
【絶対ダメ!】ルンバに純正以外の洗剤(代用品)を使ってはいけない3つの理由

「純正洗剤がいいのは分かったけど、値段が高いから市販の中性洗剤や、SNSで話題のウタマロクリーナー、ハッカ油などで代用できないかな?」
そう考える気持ちは非常によく分かります。しかし、そのほんの少しの節約意識が、結果的にあなたのルンバの寿命を縮め、数万円単位の予期せぬ出費につながる可能性があるとしたらどうでしょうか。
結論として、絶対に、純正品以外の洗剤は使わないでください。その理由は、致命的とも言える3つのリスクがあるからです。
理由1:故障の直接的な原因に!タンクの詰まりや内部腐食のリスク
市販の食器用洗剤や床用クリーナーは、人間が手で使うことを前提としており、ロボット掃除機の繊細な構造に合わせて作られていません。
- 泡立ち: 市販の洗剤は泡立ちが良いものが多く、ルンバの内部で過度に泡立つと、水位を検知するセンサーが誤作動を起こしたり、ポンプが空気を吸い込んでしまい、水量を正しくコントロールできなくなったりします。
- 成分の固着: 洗剤に含まれる様々な成分(香料、保湿剤など)が、タンクの底や水を供給する直径1mmにも満たない細いチューブ内で乾燥・固着し、水の流れを完全に塞いでしまうことがあります。
- 内部部品の腐食: 洗剤の成分が、内部の金属部品やゴム製のパッキンを化学的に変化させ、腐食(サビ)や劣化を引き起こす可能性があります。これにより、水漏れなどの重大なトラブルにつながります。
- 粘度(ねばり): 純正品よりも粘度が高い洗剤は、水の流れを阻害し、水を送り出すモーターに過剰な負荷をかけ続けます。これがモーターの寿命を著しく縮める原因となります。
一度これらのトラブルが発生すると、ユーザー自身での解決はほぼ不可能です。専門家による分解清掃や高価な部品交換が必要になり、簡単な修理では済みません。
理由2:メーカー保証の対象外に!修理費用が高額になる可能性
これが最も現実的なリスクです。もし、純正品以外の洗剤を使用したことが原因でルンバが故障した場合、それは「取扱説明書に反した誤った使用方法」と判断されます。その結果、たとえ購入から1年以内のメーカー保証期間内であっても、保証は適用されず、修理は全て有償となります。
通常であれば無償、あるいは比較的安価で済んだはずの修理が、基盤交換などで数万円にも及ぶ高額な請求になってしまうのです。修理の際には、内部に残った洗剤の成分や特有の匂い、部品の不自然な変色などから、非純正品の使用は専門家には分かってしまいます。数百円の洗剤代を節約しようとした結果、その何十倍、何百倍もの出費になってしまっては、元も子もありません。
理由3:床材を傷める危険性も!変色やワックス剥がれの原因に
リスクはルンバ本体だけにとどまりません。あなたのお家の床にも、取り返しのつかないダメージを与えてしまう可能性があります。
市販の洗剤の中には、フローリングのワックスを剥がしてしまう成分や、特定の床材と化学反応を起こしてしまう成分が含まれているものがあります。特に、無垢材やオイル仕上げのフローリング、天然大理石、コーティングされていないクッションフロアなどは非常にデリケートです。
ルンバは部屋中を隅々まで動き回るため、一部の床材と相性が悪い洗剤を使ってしまうと、広範囲にわたってシミや変色、ツヤがなくなるなどのダメージを与えてしまう危険性があるのです。
(補足)「中性洗剤なら大丈夫」は危険な誤解!
「アルカリ性や酸性は強力だからダメでも、中性洗剤なら成分が優しいから大丈夫だろう」と考える方もいますが、これも非常に危険な誤解です。
問題は液性(pH)だけではありません。前述の通り、泡立ちやすさ、粘度、内部で固着する可能性のある添加物など、様々な要因が複合的にルンバの故障リスクにつながります。「中性洗剤」という言葉のイメージだけで安全だと判断せず、必ず「iRobot社が動作を認定した純正の洗浄液」を使用してください。
ルンバの純正洗剤「床用洗剤」を徹底解説
では、安心して使えるiRobot純正の洗浄液とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。その特徴からコストパフォーマンスまで、詳しく見ていきましょう。
対応機種は?(ルンバ コンボシリーズなど)
純正の「床用洗剤」は、吸引と水拭きが一体となった「ルンバ コンボ」シリーズ全般に対応しています。
- ルンバ コンボ j9+ / j9+ SD
- ルンバ コンボ j7+
- ルンバ コンボ i8+ / i8
- ルンバ コンボ i5+
- ルンバ コンボ エッセンシャルロボット
※お使いの機種が対応しているか不安な場合は、必ず公式サイトの製品ページや取扱説明書で再確認してください。また、床拭き専用ロボット「ブラーバ」シリーズ用の洗浄液とは種類が異なりますので、間違えないように注意が必要です。
洗剤の特徴と成分は?(床に優しく、泡立ちにくい独自設計)
iRobotの純正洗剤は、ルンバの性能を最大限に引き出し、かつ安全に長期間使用できるよう、ロボット工学の専門家によって開発された特別な洗浄液です。
2025年4月からは、日本の家庭の汚れを知り尽くした花王「マジックリン」との協業により開発された新製品「iRobot 床用洗剤 supported by マジックリン」にリニューアルされ、さらにパワーアップしています。
- 床に優しい成分: 日本の住環境で多いフローリングやタイル、石材など、さまざまなタイプの床材(ワックスがけされた床も含む)でテストされており、変色やダメージの心配なく使用できます。
- 泡立ちにくい独自設計: ルンバの繊細な内部構造で過剰に泡立たないよう緻密に調整されており、センサーの誤作動やポンプの故障を防ぎます。
- 高い洗浄力と低残留性: 汚れをしっかり落としながらも、洗浄成分が床に残留しにくいように作られており、小さなお子様やペットがいるご家庭でも使いやすい設計です。
- 濃縮タイプで経済的: 水で希釈して使用するため、見た目以上に長持ちし、コストパフォーマンスに優れています。
価格とランニングコストはどれくらい?
iRobot公式サイトでの販売価格は、「iRobot 床用洗剤 supported by マジックリン」(540ml)のボトル1本で1,900円(税込)です。(2025年10月時点)
一見、ただの洗剤として見ると高く感じるかもしれません。しかし、これは濃縮タイプである点に注目してください。
基本的な使い方は、ルンバのタンクを満水にした後、洗剤のキャップ半分(約3.5ml)をタンクに加えるだけです。(※使用量は旧製品と変わりません)
つまり、ボトル1本(540ml)で、約154回分も使用できる計算になります。
これを1回あたりのコストに換算すると…
1,900円 ÷ 154回 = 1回あたり約12.3円
毎日ルンバを使ったとしても、1ヶ月で約370円。1日あたり約12円という、缶コーヒー1本よりもはるかに安い投資で、床の仕上がりが格段にアップし、何より高価なルンバの故障リスクを完全に排除できるのです。こう考えると、非常にコストパフォーマンスの高い「安心のための保険」と言えるのではないでしょうか。
どこで買える?購入方法まとめ
純正洗剤は、以下の場所で購入できます。それぞれのメリットを考慮して選びましょう。
- iRobot公式オンラインストア: 最も確実で安心な購入方法。常に正規品が手に入ります。
- Amazon、楽天市場などのiRobot公式ストア: 各ECサイトのポイントを貯めたり使ったりできるのが魅力。セール時期を狙うとお得に購入できることも。
- ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大手家電量販店: ルンバ本体を購入した店舗などで、実際に商品を見て購入できます。他の買い物ついでに手軽に購入できるのがメリットです。
偽物や類似品を避けるためにも、必ず公式ストアや正規代理店での購入をおすすめします。
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アイロボット 公式 iRobot 床用洗剤 Supported by マジックリン
ルンバ洗剤のよくある質問(Q&A)
最後に、ルンバの洗剤に関して、多くの方が疑問に思う点についてQ&A形式でお答えします。
- Q. 洗剤の使い方は?タンクに入れるだけ?
- A. はい、非常に簡単です。
- ルンバのダストボックス&タンクユニットを取り出します。
- タンクのキャップを開け、給水口から規定量の水(通常はMAXのラインまで)を入れます。
- 純正洗剤のキャップ半分(約3.5ml)をタンクに加えます。入れすぎは泡立ちの原因になるため、必ず規定量を守ってください。
- キャップをしっかりと閉め、ユニットをルンバ本体に戻せば準備完了です。
- Q. 洗剤を使った後のお手入れ・メンテナンス方法は?
- A. 洗剤を使用した場合でも、特別なメンテナンスは基本的に必要ありません。ただし、より清潔に長くお使いいただくために、水拭き掃除が終わった後はタンク内の残った水を捨て、軽くすすいでから乾燥させておくことを推奨します。また、拭き掃除用のクリーニングパッドは、雑菌の繁殖を防ぐためにも、使用後に毎回洗浄し、清潔に保ちましょう。
- Q. 小さい子供やペットがいても使えますか?
- A. はい、iRobotの純正洗剤は、適切に使用すれば小さなお子様やペットがいるご家庭でもお使いいただけます。洗浄成分が床に残留しにくいように設計されています。もしご心配な場合は、ルンバでの清掃が終わった後に、部屋の換気を行うとより安心です。床を舐めてしまう可能性のあるペットがいる場合は、完全に床が乾いてから部屋に入れるようにしてください。
- Q. ブラーバの洗剤はルンバに使えますか?
- A. いいえ、使用できません。床拭き専用ロボット「ブラーバ」シリーズにも専用の洗浄液がありますが、ルンバ コンボシリーズ用とは成分や濃度、泡立ちの特性などが異なります。それぞれの機器が最高のパフォーマンスを発揮できるよう専用設計されているため、機器の故障の原因となる可能性があります。必ずそれぞれの機種に対応した純正洗浄液を使用してください。
- Q. 自作の洗剤(ハッカ油やクエン酸など)は絶対ダメですか?
- A. はい、絶対にダメです。天然成分であっても、油分はチューブ詰まりの直接的な原因になりますし、酸性・アルカリ性の液体は内部部品を深刻に腐食させる可能性があります。SNSなどの情報を鵜呑みにせず、必ずメーカーの指示に従ってください。
まとめ:ルンバの性能を最大限に引き出すなら純正洗剤がベストな選択

今回は、ルンバの水拭きにおける洗剤の必要性について、詳しく解説しました。
最後に、この記事の最も重要なポイントをまとめます。
- 基本は「水だけ」でもOK: 日常的な掃除であれば、ルンバの加圧式水拭きシステムで十分に床をキレイに保てます。
- 「純正洗剤」で仕上がり向上: 皮脂汚れやキッチンのベタつきを解消し、ワンランク上のサラサラな床と爽やかな香りを手に入れたいなら、純正洗剤の使用が最適解です。
- 「代用品」は絶対NG: 市販の中性洗剤などの使用は、故障や保証対象外、床へのダメージなど、百害あって一利なしです。絶対におやめください。
- 純正洗剤のコストは1回約12円: 大切なルンバを長く安心して使うための「保険」と考えれば、非常にコストパフォーマンスの高い選択と言えます。
あなたのライフスタイルや、床に求める「気持ちよさ」のレベルに合わせて、最適な使い方を選んでみてください。正しい知識でルンバを賢く活用し、いつでも素足で歩きたくなるような、快適で清潔な毎日を送りましょう。
